1. HOME
  2. これからの制作予定のおしらせ
  3. 君にぴったりの本を探す100歳双六で本離れを

君にぴったりの本を探す100歳双六で本離れを

人生100年時代と言われ、「100年も生きていかねばならないの?」と、少々戸惑いました。
人生は、頃合いのいいところで終わるから生きていけるのであって、
それがどんどん延びてしまえば、それなりのストレスです。

そんなに貯蓄はないし、年金はアテにならないし、どうしろというのかしらん…。

イギリスの組織論学者、リンダ・グラットン教授の著作『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』の中で【人生100年時代】を提言しました。

「寿命が100歳前後まで今後伸びていくにあたって、国・組織・個人がライフコースの見直しを迫られている」という内容を、人生100年時代という言葉で表したのです。
国家的な課題ですよ、大丈夫です?備えなければなりませんよね!
と、呼びかけています。

「うっそ~、私そんなに長生きする自信ないわ」と思いつつ、ふと、車窓から歩道を眺めると、
私よりもお年を召した方々が小綺麗なウェアに身を包みランニングをしている。
月を愛でようと外に出れば、ウォーキングを楽しむ姿が。
たまたま出会った昔の知り合いは、「タバコ、やめたのよ」という。
そういえば、早期発見でガンを克服した人のお話は、珍しくなくなりました。

「100年時代は、案外現実なのかもしれない」

そう感じた時に、「100年、どうやって心豊かに暮らせばいいのだろう」と思案しました。
唐突に、心豊かに暮らせと言われても、ことは案外簡単ではなく、すべての人がランニングを楽しいと思うとも思えない。
お金をそんなに使わずに、心豊かに…。

友人が話していました。

彼女の両親が会社を始めたばかりの昭和40年代。
お金がなくて、両親は古本屋から買ってきた本ばかりを読んでいたのだそうです。
お高い本はなかったようですが、同じ本をその両親は何度も何度も読み、
幾許かのお金が入れば、ようやく新しい古本を買ってくる…。

その時期を、彼女の両親は、懐かし気に、また楽し気に、お話しするのだそうです。

その後、会社は成功したとのことですが、彼女の家にはたくさんの本棚にボロボロの本がたくさん並んでいたと。
その影響か、彼女は同じ本を何度も何度も繰り返し読む癖があります。
映画などもそうです。何度も何度も同じ映画を繰り返し見ます。

暇なとき、頭の中で繰り返し読んだその本をまた読み返し、
繰り返し見た映画を見返すのだそうです。
そしてその度に、新しい発見があるのだと。

彼女は孤独を恐れません。
頭の中に、たくさんの「本」や「映画」という友人が住んでいるのです。

そういえば、彼女の家の本棚に『江分利満氏の優雅な生活』のシリーズがあったのだそうで、
彼女はかなり小さいときに、その本を読んでいたとのこと。
だからでしょうか。
今でも、柳原 良平氏のイラストが好きで、ゴルゴ13が好きで、ルパン3世や浮浪雲が好きで、
椎名誠氏が好きです。
ドリフターズがあまり好きではなく、クレージーキャッツが大好きです。
さまぁ~ずの「マイナスターズ」を見ては、げたげた笑っています。

三つ子の魂100までですね。

私は、彼女のように何度の何度も読み返したり、見返したりはしません。
特別何度も読み返す本は、何冊かありますが。

「本」があることで、幼いころの孤独を乗り越えられてと思っています。
空飛ぶ竜や、話をする木々、満天の星が持つそれぞれの物語、異国の風景…。
私にも、たくさんの友人が、頭の中に住んでいました。

幼いころに手をつないだそれらの友人たちは、大人になっても消えません。
それが本を読む素養であったり、豊かな想像力というのかもしれません。
そして、生きてゆく力です。

私も、孤独を恐れずに生きてくることができました。
友人のその彼女とは違い、少々生真面目に、そして夢見がちに育ちました。

年齢のよって、ぜひ読んでもらいたい本があります。
これから先の「心豊かに」や「孤独を楽しむ」ために必要な素養をはぐくむであろう、思春期までは特にです。

本離れが取りざたされ始めて、久しくなりますね。
人生100年を心豊かに過ごすために、100歳読書双六を作ることにしました。
100年のそれぞれの年齢におすすめ本を、ずらりと並べるだけの双六です。
裏面に、その本の概要を記載しておきます。
いかんせん私は100歳ではなく、60代から未知の領域が広がります。
60幾許かになったら読もう、70幾許かでは…と、想像することになります。

読んだことがある本のマスに止まれば、3マス進むことができます。
読書家が有利な展開になる双六ですね。
自己申告ですから、本の内容でもちょっとお話しいただくことにしましょうか。

読んでない人は悔しいですね。
きっと勝ちたいから読んでくれる子供なども、出てくるかもしれません。
内容をちょっと言わねばならないのであれば、読んでおかないと「うそうそ!」と言われてしまいます。

でも、それだけではあまりにアンフェア。

読んだことがない人でも進んだり、読書家でも後退させられるイベントマスは作ります。
人生100年、順風満帆とはいかないのが常ですもの!

図書館などで、「何読もうかな」とお悩みの方のお役に立てる表しても活用いただけるでしょう。

図書館のおすすめの本をセットできるマスも作ります。
図書館はもとより、子供部屋、個人のお宅のトイレの壁といった、
平素世界地図や九九表、年表が張られている場所にもぴったりです。

完成次第、お知らせします。

私たちの活動の中で、本離れを受けた「読書への回帰」も、大きなテーマの一つです。